自動販売機におけるデザイン性の意義
なぜ自動販売機にデザイン性が問われるのか
機能的にはほぼ完成形に近しい自動販売機が、わざわざ自動販売機のデザイン性を追求しなければならないのは、自動販売機が持つ、いつでも手頃に飲料を購入できるという機能が既に機能として完結しており、商品のラインナップや抽選機能に代表される追加機能と同じく集客力アップのために視覚に訴えることを目的としてデザイン性の追求が必要であったからに他ならず、つまりは自動販売機が機能的にほぼ完成していたからに他ならないでしょう。
また、近年観光事業や地域振興に注力している地方において景観が重視され始めたこともあって、自動販売機も景観の一部とみなされるようになったため、大手飲料メーカーは地域の景観を損ねないデザインを模索し、地方の飲料メーカーは景観に馴染み、地域に親しまれるようなデザインにシフトし始めています。
デザイン性に凝るメリット・デメリット
集客効果を狙って行われる自動販売機のデザイン性の追求ですが、わかりやすくブランドロゴを取り込んだデザインであれば、視覚的に顧客を誘引できるだけでなく、大手飲料メーカーや地方飲料メーカーのブランド力による集客効果が期待できるでしょうし、ラッピング広告のような広告効果を狙えるデザインもあります。
デザイン性を追求することによる自動販売機への集客効果は、それなりにメリットが期待できるものの、メリットにはデメリットが伴い、自動販売機自体のデザイン性にどんなに凝っても、自動販売機本体が汚れていたり、ゴミ箱の整備状態が悪かったりといった具合に、自動販売機の設置環境下における管理が杜撰だと、どんなデザインも効果を発揮できず、イメージダウンを招きかねないのです。